《第四章》自殺した人の霊 / 天国と地獄《Ⅰ》

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(1)公衆浴場で自殺した身元不明の男性



(2)微兵適齢の息子を持った父親



(3)ルーヴェ・フランソワ=シモン――身投げをした男性

 以下のメッセージは、一八六三年二月十二日にル・アーヴルで行われた霊実在主義者の集いにおいて、自発的に降ろされた霊示である。

 「ああ、これほど長いあいだ、これほどひどく苦しんでいる悲惨な者に、どうか哀れみを! ああ、空虚……。空虚の中を落ちていく、限りなく落ちていく、ああ、助けてくれ~!
 神様、私はとても悲惨な人生を送りました。哀(あわ)れな人間でした。特に、老おいてからは、いつも飢えに苦しみました。だから酒に溺(おぼ)れ、すべてを恥し、すべてに嫌悪を感じていたのです……。もうこれ以上、生きていたくなくなり、身を投げました。
 ああ、神様、何という恐ろしい瞬間! いずれにしても、もうすぐ死ぬはずだったのに、どうして自分から死を選んだのだろうか!?
 どうか祈ってください。もうこれ以上、空虚がのしかかることに耐えられません。このままでは体が砕けてしまいます。どうかお願いします。
 あなたがたは、自殺によって地上を去った人間が、どれほどの悲惨を経験するか、よくご存じです。見ず知らずのあなたがたに、こうしてお願いするのは、この苦しみに、これ以上耐えられないからなのです。
 私が誰かという証明は必要ないでしょう。これだけ苦しんでいる、それで充分ではないですか!
 もし、私が腹をすかせていたとしたら、あなたがたは、きっと私にパンをくださったことでしょう。ですから、パンをくださる代わりにどうか祈ってください。
 もうそろそろ帰らなければなりません。近くにいる幸福な霊たちに聞いてみてください。そうすれば、私が誰だか分るでしょう」

 霊媒の指導霊からのメッセージ:「わが子よ、いま、あなたにメッセージを送ってきたのは、地上で悲惨な生活を送ったのち、すべてが嫌になって、みずから命を絶った者の霊です。
 この者には勇気が欠けていたのです。そうしようと思えば高みを目指すこともできたはずなのに、この男はアルコールに溺れていきました。彼は、絶望のどん底まで落ち込み、一八五七年、七月二十二日、フランソワ一世塔から見を投げ、みずからの哀れな人生に終止符を打ったのです。
 あまり進化してなかった、この哀れな男の魂に、同情してあげなさい。神に祈り、この魂に恩寵(おんちょう)を与えてくださるようにお願いしてください。それは、あなたがたにとって、よき仕事となるでしょう」


 その後、調査をした結果、一八五七年、七月二十三日の新聞『ル・アーヴル』に、次のような記事が掲載されているのを見つけた。

《昨日、四時ごろ、桟橋を散歩していた人々は、悲惨な事故を目撃して心を痛めた。ある男性が、塔から見を投げて、岩の上に落ち、血まみれになっているのを発見したのである。年老いた曳(ひ)き船(ふね)人夫で、アルコール中毒の果てに自殺したものと見られている。名前は、ルーヴェ・フランソワ=シモンという。遺体は、コルドリ街の娘の住まいに運ばれた。享年六十七歳》

 この男が死んでから、やがて六年がたとうとしているのに、この男は相変わらず、「塔から落ち、体が岩に激突する」という体験を繰り返している。目の前に広がる空虚を見ては、繰り返し恐れおののいているのである。体が落下する恐怖に、絶えずさらされているのだ。それも六年ものあいだである。
 それは、あとどれくらい続くのであろうか? 彼には、それはまったく分からず、そして、そのことが、さらに苦悩を深くしている。これは、地獄の業火の苦しみに匹敵すると言えるかもしれない。
 誰が、こうした処罰の様子を伝えてきたのか? それは誰かがでっち上げたものなのか? いや、そうではない。現実に、それらを体験し、耐え忍んでいる者たち自身が伝えてきたものなのである。それは、しばしば、われわれが思ってもみないときに、思ってもみない存在から自発的に伝えられてきた。そのことが、われわれ自分自身の想像力に弄(もてあそ)ばれているのではないことを証明している。

(4)息子の後追い自殺をした母親



(5)義務にそむかないために情死した二人



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