《9章》自由と摂理

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以上で私は、初めてこのブルーアイランドに到着した時のこと、その新しい環境から受けた第一印象、そして地上への最初の帰還……、そういったことについて話すことによって、専門的で学問的な原理・原則といった形でなしに、死後は大体こうなっているという図式のようなものを示したつもりです。それは決して私だけの個人的体験ではなく、すべての人類――黒人にも白人にも黄色人種にも当てはまることでして、そこに差別や区別は一切ありません。一つの摂理が全人類を支配しているのです。こちらの世界も、すべてが摂理によって秩序が保たれているのです。

では、話をさらに進めましょう。ブルーアイランドについては改めて詳しく述べる機会もあろうかと思いますが、取り敢えずここではこの程度に留めて、もう一歩進んだ界層、地上的感覚からほとんど脱しきった段階の世界のことについて語ってみましょう。

いったん地上的感覚から脱し切ってしまうと、ほとんど意のままにと言ってもよいくらいに、現在所属している界層とのつながりを断つことなく、どの界層にでも行けますし、地上界へ戻ることもできます。地上の人間の指導をしながらこちらの生活も維持するわけですが、そのことによって自分本来の仕事や個性の発達が阻害されることはありません(*)。こちらでは個性の研究と確立が何よりも優先されるのです。

《(*)このことは俗に守護霊(ガーディアン)と呼ばれている存在と人間との関係についても当てはまる。守護霊というのは魂の先祖ともいうべき、同じ霊系に属する集団――これをスピリチュアリズムでは“類魂(グループソウル)”と呼ぶ――の中の一柱で、再生する必要のない段階まで進化した者が、その類魂の中心霊――これを日本では守護霊と呼ぶことがある――に指名されてその任に当るのであるが、人間がとかく想像しがちなように、ただじっと見つめていて災難に遭わないように守っているようなものではなく、所属する界層での生活を維持しながら、責任を託された人間の面倒もみるという形を取る。守護霊になるほどの霊格を身につけた霊になると、同時に何箇所にでも存在できるようになるという。十一参照――訳者》

ブルーアイランドで学ぶことは、誰しも同じですが、自我と生命の神秘です。お蔭で神による創造の御業(みわざ)の途方もない大きさを認識することができました。地上とブルーアイランドだけの話ではありません。こちらへ来て成長し、地上時代の性向や性癖が消えていくにつれて興味の対象が変っていき、存在の実在について知りたいという欲求が湧いてきます。誰もがその過程をたどります。私もそうでした。そして、学べば学ぶほど、さらに多くを学ぶ能力が伸びるのです。

この世界の素晴らしさに魅せられた私も、その後、これと同じような世界が他にも幾つか存在することを知りました。初めは地上の人間にとって死後の世界の存在が信じられないのと同じように、それが信じられませんでした。が、そのうちそこへ実際に連れて行ってもらえる時が来ました。

それがどういう位置にあるかは今でも見当がつきませんが、とにかくその時の道中での感じは、星の世界を突き抜けていくみたいでした。ブルーアイランドを飛び立って虚空(こくう)を突き抜け、どこかの星へ到着した感じでした。

そこで生活しているのもやはり、かつて地上で生活したことのある人たちで、ある一定のレベルまで進化を遂げた人たちです。ブルーアイランドに較べて生命形態が高度で、幸せの観念も洗練され、行動形態はパワーに溢れておりますが、逆に、いつまでたっても向上心の芽生えない者、必要な力の供給を受け後押しされてもなお、自我のコントロールのできない者たちが送り込まれている界層もあります。

そのいずれの界層にあっても、自由意志が与えられております。自分の運命を決めていく上において、各自が行為の主体であるということです。肉体の死後に限られた話ではありません。地上にあるうちから、そして死後も、永遠にそうです。もちろん一定の摂理の枠というものはあります。

たとえば、家庭においては、父親と母親とが日々の生活の枠組みというものをこしらえ、その枠内で、子供たちが自由に学び、遊び暮らすのと同じで、地上の人類にも、従うべき一定の摂理の範囲内で自由に生きることが許されております。

生命は本来は自由なのです。ところが地上では理解力の不足と判断の間違いから、何となく自由というものが存在しないかのような考えが行きわたっております。でも本当は自由なのです。

親は、他界後も地上の子供の面倒を見ようとするものです。この動機は、愛です。愛さえあれば、摂理に従って可能なかぎりの援助をいたします。霊界と物質界とは、皆さんが想像しておられる以上に緊密な関係にあるのです。

物的な豊かさをもたらすこともできます。魔法のように金銭を呼び寄せるという意味ではありません。ビジネスの手段・方法について、最も効果的なアイディアを教えてあげます。霊的真理の理解に関連したことで指導できるように、商売や事業のことでも指導できるのです。

ただし、それも【厳しい霊的摂理】の枠内でのみ許されていることです。

たとえば商売上のやり方で二つに意見が分かれているとします。われわれ霊界の者には、道義的に見てその二つのどっちが正しいかがよく分かります。その場合、われわれは躊躇(ちゅうちょ)なしに正しい方を選ぶように指導します。損得の計算はしません。その結果として仮に損をした場合、あるいは痛手をこうむるような事態になった場合は、あとで別の手段でその埋め合わせをします。

もしも損得の計算にこだわって、いけないと知りつつも儲かる方向へ後押しした場合は、たとえ金銭的には豊かになっても、指導したわれわれ、およびわれわれの誘いに乗った当事者の双方が、あとで大きな報いを受けることになります。地上生活中に受けるとは限りません。霊界へ来てから受けるかも知れません。が、絶対に免れることはできません。自動的にそうなるのです。

霊界から地上の人間に影響力を行使する場合の細かいプロセスについては、ここでは述べません。地上の人間どうしが影響を与え合うのと、結果的にはほぼ同じといってよいでしょう。が、そのプロセスはまったく異なります。

いずれにせよ、皆さんもいつの日かこちらへ来てそれを身をもって体験することになるわけですから、今ここで述べる必要はないでしょう。

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